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循環式との乾燥効率の比較実験

乾燥速度及び乾燥効率の面から循環式はワンパス乾燥に比べて有利である。粉体上を通過する風速を変えずに、熱源の位置を変えることで、制御の安定性や効率に大きな差がないかどうかを検証する。

従来の乾燥方式と熱風供給型循環方式

従来、箱型乾燥機のヒータの設置位置は循環系の中に置く循環式と循環させないワンパス式の2種類となっている。
循環式で防爆システムにする場合、ヒータが庫内空気にさらされ、ヒータが発火限となりうる可能性があるので、電気ヒータは使用できない。ワンパスの場合は、ヒータ部分に爆発性雰囲気はないため、逆流防止機構を設ければ、熱源は電気を選択することも可能となる。ただ、乾燥するためのトレイ上の風速を循環式と同じ程度にすると、ヒータ容量を大きくする必要があり、乾燥効率が悪い。
 そこで、今回第3の方法として立案したのが熱風供給型循環方式である。この方式の場合、ヒータを非危険場所に置くことが出来る上、庫内循環となるため、トレイ上の風速を落とさないメリットがある。

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従来の循環式 ワンパス 熱風供給型循環方式
電気ヒータ使用不可 通過風速が下がる為、乾燥ムラが大きい。

ヒータ容量が大きく乾燥効率が悪い。

ヒータを非危険場所に設置可能で

通過風速は循環式と同じ。

 

実験用箱型乾燥機の仕様


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名称 箱型乾燥機4C
ヒータ 熱風供給用 ドライヤ改造品   1.2kw
循環用 シーズフィンヒータ 1.0kw
ファン 0.4kw インバータ変速
トレイ上風速 1m/分
排気風速 1.1m/s
循環率 80%
トレイサイズ 250幅×400奥行×35高さ
被乾燥物
電力測定器 サンワサプライ製 ワットモニタ

実験方法

温度及びファン回転数を同条件にして、ヒータの違いでの乾燥効率を確認する。恒率乾燥区間の水分重量の差から、蒸発に使われた熱量と投入された電力量で乾燥効率を計算し比較する。
トレイに水を入れ、乾燥機を運転し、10分ごとにトレイ重量を測定し、その時の使用電力を記録した。

実験結果

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結論

従来の循環式と熱風供給循環式とで、乾燥効率の差は若干熱風供給循環式が劣るものの、特段の大きな差はなく、実用化可能なものと考えられる。
効率の下がる理由は、同量の排気量では循環空気の再加熱がされないため、トレイ上の湿度が上がることにあると推測される。

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