2.乾燥の方法
ひとくちに乾燥といってもいろいろな方法があります。
先に述べた内容の条件を満たしてやればよいのですが、品物や他の条件に合った方法を採用する必要があります。
先に述べた内容の条件を満たしてやればよいのですが、品物や他の条件に合った方法を採用する必要があります。
2-1 ワンパス式熱風乾燥
空気を乾燥室に吹き込む前に温度を上げて、品物を乾燥させて、そのまま排気してしまう方法です。比較的乾燥速度の大きい方式に用いられます。気流乾燥機や流動層乾燥機がこの方法です。この方式ですと水分が多い間は与えられた熱量がほとんど乾燥に使用されるのですが、水分が無くなってくると捨てられてしまう熱量が大きいため、生産機の場合出来ればダンパのコントロールと併用することが望ましいと思います。
2-2.循環式熱風乾燥
この方式では乾燥機内部を風が循環するので、ファンやヒータ、内壁に品物が付着したり、再び製品内に混入するというこがありますので、洗いやすい構造にしたり、乾燥室の前にフィルタを設けたりすることがあります。
空気を乾燥室に吹き込む前に温度を上げて、品物を乾燥させた後、一部を排気して、残りの空気を再び加熱する方法です。比較的乾燥速度の小さい方式の乾燥機用いられます。
空気を乾燥室に吹き込む前に温度を上げて、品物を乾燥させた後、一部を排気して、残りの空気を再び加熱する方法です。比較的乾燥速度の小さい方式の乾燥機用いられます。
2-3.真空乾燥
ある容器内部の中の空気を引いて、圧力を下げていくと水分は蒸発しやすくなります。気圧を下げると沸点が下がるという性質を利用しています。風を使わず、また常温で品物の水分を取り出すという方法です。乾燥前に品物を凍らせておいて、氷のまま水分を昇華させる凍結乾燥(フリーズドライ)という方法もあります。
2-4.直接加熱式
品物に熱交換機やジャケットなどで品物に直接熱を与えて乾燥させる方式で、撹拌しながら品温を上げて水分を蒸発させます。但し、加熱されて追い出された水分はやはり空気によって持ち出してやらないと効率が上がりません。直接羽根などでかき混ぜてしまうため、顆粒など砕けてしまうと不都合なものには向きません。
2-5.高周波加熱
品物に高周波の電波をあてて、その水分に震動を与え発熱させて蒸発させる方法です。電子レンジがこれにあたります。
この方法は品物の温度が制御出来ないため、熱で変質しないものに限られます。
この方法は品物の温度が制御出来ないため、熱で変質しないものに限られます。
2-6.赤外線加熱
赤外線ヒータから出る輻射熱で品物の温度を上げて蒸発させる方法です。熱風循環式と併用することもあります。また、最近では遠赤外線ヒータを使用して波長の長い赤外線で輻射の吸収を良くしているものもあります。塗装面の乾燥などに使用される方法です。また、乾燥よりも調理に使用されるほうが一般的です。
2-7.除湿式
除湿した空を送り込んで乾燥させる方法です。冷凍式の除湿機が使用されることが多く、熱風式と併用することもあります。この方式は温度熱をかけずに風だけで乾燥したい場合に用いられますが、風量を大きくすると非常に大きな除湿機が必要になり、乾燥能力の割にイニシャル、ランニングともにコストがかかります。