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2−3 機械構造

1.高い洗浄性

衛生管理を行う上で、洗浄は非常に重要な要素である。通常の箱型乾燥機の場合、乾燥室だけが見えていて、ヒーターやファンが隠れてしまい、メンテナンスが出来ない場合がある。医薬向けのものは、出来るだけ乾燥機内部が容易に確認でき、洗浄し易いオープンな構造でなくてはならない。洗浄器具が届かないようなデッドスペース部分を出来るだけ作らのないようにすべきである。小型の乾燥機の場合、内部の仕切り板、導風板、棚アングル等がすべて工具なしで分解出来るようにし、それらを取り外してしまうと乾燥室がシンプルな箱になるようにすると、洗浄が非常にやりやすくなる。
乾燥機の内部は水洗いを前提としているので、水槽を製作するのと同じ考え方で製作する。板の継ぎ目は、ごみの溜まるような部分がなくなるように、全線溶接し、バフ仕上げを施す。
2.フルオープン構造
図10,11はフルオープン型の通気式乾燥機である。扉を開けると乾燥室だけではなくチャンバー室まで開くので、洗浄点検が容易である。また台車においても水洗いしやすいように形状をシンプルにし水たまりを作らないようにしている。
図10 30Cフルオープン   分解洗浄時 図11 30Cフルオープン 図12 台車
3.ファンユニット開閉式
ファンユニットがヒンジによって開閉し、ケーシング内にあるファンを装置の外で洗浄点検出来るようにする。
4.パーティション
大型機を設置する場合、正面の扉部分だけを出して、パーティションで乾燥機を覆い、粉が天井や付属機器につもらないようにすると、清掃の頻度が小さくなる。(図12)
機械後部をダーティーエリアにしてしまうと、メンテ時にいちいち着替えることが必要になるので、機械後部もクリーンエリアにしてパーティション横に出入りするための扉を設ける方法がよい。
機械設置後施工     壁施工後機械設置 図13 パーティションの例