我が国における素材研究の分野で、高温かつ特殊な雰囲気で焼成するという需要が増えてまいりました。これまで高温中で雰囲気を維持しながら攪拌でき、なおかつ容器が交換出来るものが存在しませんでした。 応用範囲として、吸着剤、固体触媒、イオン交換体など機能性多孔質材料の合成及び、細孔構造体などのナノテク分野や、高効率電池材料、セラミックス、電子材料などがあります。この装置の完成により、日本の素材研究の分野は、新しい時代を迎えることになるでしょう。■従来の高温焼成における問題点 回転部分が交換出来ないので、こびりつくと処理が困難でした。 金属の容器を使用しているため、析出等コンタミの恐れがあり、また高温で強度が落ちるため、温度の限界がありました。 シール部が高温部にあるので、弾性体が使用出来ず、真空に対応不能でした。そのためパージガスを多量に消費しました。 温度センサーを回転側から取り付ける必要があるので、細長くなり強度が保てない上、品温センサーを先端で曲げる必要がありました。 投入排出時に高温の蓋の開閉が必要なので危険でした。 回転部が露出しているため、容器内部に大きな温度差が生じました。 炉体を傾けて排出するため、粉が飛散しました。 長い筒の中央部だけを加熱するというタイプのものは、温度分布や、接粉部の状態がどうなっているか不安定であり、ショートパスの可能性があり、均質さに疑問がのこりました。
■るつぼ炉断面図
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