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箱型乾燥機における医薬品の処理

9.箱型乾燥機の構造

9-1 箱の構造
乾燥機は通常、熱風を利用しますので、温度分布の均質化、火傷防止、エネルギーロスの防止のため外箱部分に保温をします。内部温度が高くなるほど保温も厚くなります。また、温度が高くなるほど熱膨張も大きくなるので、板厚が大きくなり補強の数も多くなります。
乾燥室の床面は水勾配をつけて、洗浄しやすくしています。標準機では扉を開けるとそのまま水が乾燥機の外に出ていくようになっています。また、底がホッパー構造になっているものは必ず水抜きを設けています。

9-2 溶接
板の継ぎ目は突き合わせ溶接によるものと耳曲げした板をボルト止めする方法があります。前者はシールが完全でゴミたまりがなく衛生的ですが、板が歪むことと歪み取りのためにハンマーで叩いて打傷が出来ること、そしてそれを磨いて仕上げる必要があることから手間がかかり、コストが上昇するので、主にGMP仕様など高級な乾燥機に限られます。後者は歪みがなく仕上 げる必要がないので標準品に採用しています。

9-3 ファンの構造
ファンは指定がないかぎりベルト駆動にしています。汎用モーター直結ではファンとの連結部分の振れや剛性、軸シールに問題がある上、回転数も固定されるため風量の変更が出来なくなります。ベルトの交換が必要になりますが、十分余裕のある選定をしておけば、数年に1回程度の交換頻度となります。
ファンの軸部分のシールは通常、弗素樹脂の板を2つ割りにしたものにシャフトと同じ大きさの穴を開けて貫通部分に取り付けております。これでほぼ完全なシールが出来ています。
通気式で圧損の大きい粉を扱う場合、ターボファンを使用し、標準で使用するシロッコファンよりも静圧をあげています。

9-4 ヒーター
ヒーターは電熱式の場合、シーズフィンヒーターを採用し、乾燥室内に碍子や電熱線が剥き出しにならないようにして、断線や漏電、短絡、引火などがないようにしています。またフィン付なのでヒーターと空気の熱伝達効率も高いのでヒーター温度も低く押えられるため、断線の確率も低く押えられています。
蒸気式の場合はプレートフィンヒーターを採用し、充分な電熱面積を確保しています。また、材質をSUS304にしているため、錆の発生がありません。スチーム式の場合特に温度制御が難しく、ハンチングしやすい欠点があります。吸気温度が変わるとヒーター能力が変化するため、ヒーターの電熱面積を切り替えられるようにしています。

9-5 ダンパー
各段の通風量の差を無くす為に、たなうけレール奥に段差補正用ダンパーを設けてあります。風の流れの関係で風量に若干のばらつきがでるのをこれで補正します。
排気、循環、各ダンパーは、目盛付きハンドルでそれぞれの開度に固定出来るようになっています。ダンパー開度と通風状態の関係を下表に示します。

  ワンパス 循環一部廃棄 循環のみ
排気ダンパー 半開
循環ダンパー 半開

 

9-6 フィルター
吸気口にフィルターを設けております。水洗い可能な材質を使用しており、カセットにはさみこんで蝶番とマグネットキャッチで固定されているので、取り外しもワンタッチです。
標準の使用方法ではフィルターは充分な面積を確保しておりますが、ワンパスで使用したり、捕集効率が高いものが必要な場合など機械構造から変更が必要になります。また、乾燥室の上流側に循環フィルターを設けることもあります。

9-7 扉
乾燥機の扉は堅牢であることとシールが完全であることが要求されます。乾燥室内は高温になるため熱膨張で相当歪んでしまいます。扉は特に歪みの影響を受けやすく、しっかり作られていないとシールがたもてなくなり熱風が吹き出すということもあります。ですから、扉の内部にアングルで骨組を組んで補強しています。また、蝶板やハンドルの金具類も相当な強度が要求されるので、社内で製作しています。
ロックハンドルは面積の広いシリコンスポンジパッキンを押えつけるのに充分な強度を持たせることももちろんですが、人手で操作するため軽くないといけません。弊社の特製ハンドルの場合、ローラーとテーパーの受け金具で軽く操作出来るように設計されています。また、SUS304製ですから、さびたりメッキが剥がれるということもありません。

9-8 蒸気制御装置
スチームヒーターの温度制御は電磁弁の開閉で行なっています。従来は蒸気による温度制御は精度が必要とされる場合、ダイヤフラム式やコントロールモーター式の比例制御バルブなどを使用しなくてはなりませんでしたが、最近では時間比例式のオンオフPID制御が一般的になり、電磁弁だけで精度の良い温度調節が出来るようになりました。
配管の継ぎ手はユニオンを使用せず、すべてフランジを使用しています。過去にユニオンによる蒸気漏れのトラブルの頻度が高かったため、信頼性を向上させるためにこの方式にしております。

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