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2.防爆用語解説

2種場所の定義
A.異常な状態において危険雰囲気を生成するおそれがある場所で次のような場所をいう。危険性料品を常時取り扱っているが、それらは密閉された容器または設備内に封じられており、その容器または設備が事故により破損した場合、または操作を誤った場合にのみ、それらが漏出して危険な濃度となるおそれがある場所。
B.確実な機械的換気装置により爆発性ガスが集積しないようにしてあるが、換気装置の故障により、危険な濃度となるおそれのある場所。
C.1種場所(通常の状態において危険雰囲気の生成する場所)の周辺または隣接する室内で爆発性ガスがまれに侵入するおそれのある場所。

耐圧防爆構造
容器内に爆発性ガスが侵入して、内部で点火爆発しても、外部に悪影響を与えないようにし、点火源を容器内に隔離する方法で、内部の爆発圧力に耐え、周囲の爆発性ガスへの火炎逸走を防止する性能を容器にもたせる。

安全増防爆構造
点火源をもつ絶縁電線とその接続部を納めた電線管路に対して、絶縁体の損傷、劣化、断線、接続部のゆるみなど、顕在的点火源になるような故障が起こらないように機械的電気的に安全度を増加する。

本質安全防爆構造
正常状態のみでなく、想定した異常状態においても電気火花又は高温部が爆発性雰囲気に対して点火源にならないように消費エネルギーを抑制するものである

内圧防爆構造
顕在的又は潜在的点火源をもつ電気機器に対して、点火源となり得る部分を周囲の爆発性雰囲気から保護気体により隔離し、爆発性雰囲気と点火源を共存させないようにする

3.高温対策

医薬向けの乾燥機の場合、機内の温度は100℃を超えることは少ないが、やけどをする温度には達するので、きちんとした保温が必要になる。本体の保温の厚みは標準仕様で50mmにしている。
ヒーター加熱防止装置を設け、制御装置が破損しても、加熱しないように、ヒーターの温度をセンサーで検出して、ヒーターを切る。
4.回転部分
フルオープンタイプの場合、洗浄性を考慮して、回転体がむき出しになっているため、扉を開けたときに、それが動作しないようにインターロックのスイッチを設ける。また、ファンユニット開閉式の装置も同様である。


2−7 省エネ

1.循環運転
循環ダンパーを全て閉め、排気ダンパーを全て開けるとワンパス運転となる。流動層のように乾燥速度が高いものは、ワンパス運転が有効である。しかし箱型乾燥機の場合、乾燥速度が遅く、空気が粉体を通過することによる水分移動と温度低下は流動層に比べ緩慢であるため、ワンパス運転では高温で水分量が低い、乾燥した空気を大量に捨ててしまうので不経済である。したがって、循環運転することで、排気量を減らし、熱効率を上げている。

2.充分な保温
また、乾燥機本体や高温部の保温を行い、装置の表面を常温に保ち、熱ロスを押さえ込んでいる。