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5.乾燥テクニック

図6 台車断面


メクラ板

 
乾燥機の大きさに対して、投入量が少ない場合は、積厚は変えずに、トレーのメクラ板を置いて空気が流れないようにして、減らしたトレイの枚数に合わせて、循環風量を減らすことが望ましい。(図6)従来の箱型乾燥機の場合、そういった調節の出来るものが少なく、また、循環風量がモニター出来るものも無いために、現実的には乾燥条件が違うことを承知で乾燥させるか、投入量を変えずに乾燥させるしかない。

ほぐし操作
 固まりやすい製品の場合、水分量の多い状態で、強い乾燥条件を与えると、空気の通過する量の多い部分が先に乾燥し、選択的に風が流れ、せんべい状態になり、未乾燥部分が出来やすい。対策として、水分量の多い状態では、常温で運転し、水分がある程度下がったところで熱風に切り替えると改善されるようである。また、乾燥途中でほぐし作業を行うことが有効である。

湿度管理
 打錠前の工程での乾燥では、水分が0になると、錠剤の強度が下がる。この場合、乾燥室内の湿度を一定に保つため、湿度計の信号で水をスプレーするか、ピュアスチームを吹き込むことで加湿操作を行う。循環状態で加湿すれば、変動のない湿度が得られ、過乾燥に対して有効である。