5.箱型乾燥機の設計
5-1.箱型乾燥機の選定
乾燥容量、乾燥時間、乾燥温度、乾燥湿度、到達水分、腐敗性、腐食性、熱分解性、吸湿性、熱硬化性、コンタミ、洗浄性、爆発の危険性などさまざまな条件を考慮して、最適な形式の乾燥機を選びます。また、客先の特殊な条件に合わせて必要な機器を組み込んだ形で設計します。通常、大きな能力を必要としないが多品種を扱うため構造が簡単で洗いやすくしておきたい、品物を動かすと壊れるのでそのままの姿勢で乾かしたい、コストをかけたくない、などの条件で箱型乾燥機が使用されます。
5-2.箱型乾燥機の容量
乾燥機の容量は、その乾燥機に入れられるトレイ1枚当たりの容積と枚数の積で決まります。
各段のピッチと縦横の配列を考慮して、箱型乾燥機のレイアウトを決めています。通気式の乾燥機の場合は構造の関係で段間が広くなります。
各段のピッチと縦横の配列を考慮して、箱型乾燥機のレイアウトを決めています。通気式の乾燥機の場合は構造の関係で段間が広くなります。
5-3.風量の決定
乾燥能力は、その品物に当たる風速が高ければ高いほど大きくなります。しかし、粉体を乾かす場合風速が高すぎると飛び散りますので、あまり高く出来ません。通常並行流乾燥機の場合、風速を1.5m/s程度、扇風機の弱に合わせて1m離れたぐらいの風速にしています。洗濯ものや器具の乾燥機などはもっと高く設定できます。この風速でトレイの上を風が流れるようにファンの容量を決定します。
5-4.ヒータの決定
先に計算された風量を所定の温度まで加熱するに足るヒータの容量を計算します。熱源には電気、蒸気、ガス、灯油、排熱等があり、乾燥に必要な熱量を確保という意味では、同じ考え方になります。中でも電熱式が最も制御しやすく、構造も簡単になります。
吸い込まれた空気が乾燥室を通過した後、全て排気されてしまうワンパス運転では、ヒータ容量が大きくなります。
並行流乾燥機は、粉の上を風が通過しますが、1度だけの通過では熱風のエネルギーが全て乾燥に使用される訳ではないので、水分も受け取らず、空気の温度も下がらずに排気してしまうことになりエネルギーの無駄になります。特別な条件がないかぎりワンパス運転はほとんどしません。弊社の乾燥機では排気率を10%程度、循環を90%程度に設定していますので、ワンパスでの必要熱量の10%ということになります。
吸い込まれた空気が乾燥室を通過した後、全て排気されてしまうワンパス運転では、ヒータ容量が大きくなります。
並行流乾燥機は、粉の上を風が通過しますが、1度だけの通過では熱風のエネルギーが全て乾燥に使用される訳ではないので、水分も受け取らず、空気の温度も下がらずに排気してしまうことになりエネルギーの無駄になります。特別な条件がないかぎりワンパス運転はほとんどしません。弊社の乾燥機では排気率を10%程度、循環を90%程度に設定していますので、ワンパスでの必要熱量の10%ということになります。
5-5.除湿、加湿
低温で熱風乾燥を行う場合、給気の状態で到達水分が違います。特に夏場のジメジメした状態の空気中にたくさんの水分が含まれているため冷却して取り除きます
逆に冬場の外気は氷点下になることがあり、ほとんど空気中の水分がなくなり、乾燥しすぎてしまうということが起こります。蒸気を吹き込んで、夏場に除湿した空気の状態にすれば季節に関係なく一定の乾燥が出来ます。
逆に冬場の外気は氷点下になることがあり、ほとんど空気中の水分がなくなり、乾燥しすぎてしまうということが起こります。蒸気を吹き込んで、夏場に除湿した空気の状態にすれば季節に関係なく一定の乾燥が出来ます。